皇居一周5キロを走りに行くときは、変則コースをたどることが多い。たとえば「とりあえず千鳥が渕緑道をゆっくり走りつつ、途中でストレッチ」とか、「竹橋から入って右回り、千鳥が渕から皇居を離れて、買い物をして帰る」など。つまり、1周約5キロを、何分で走ったかというのは、よくわかりませんでした。
今年から、新たな試み。皇居一周を何分で走ったかを体得し、キロ○分のペースを、身体に覚えこませようという作戦です。
それを踏まえて、本日はトレーニング。東京マラソン以来の、初シリアス・ランです。同行某様から、事前に「皇居3周・プチビルドアップ・3周目は鬼になる」というブリーフィングがありました。昨日のラーメンパワーで、ガシガシと走りましょう!
まず向かったのは、半蔵門の銭湯「バン・ドゥオーシュ」。ランナーの間では、つとに有名です。ここで荷物を預け、皇居へと走りに行くのです。私の自宅から走って15分だから、まだ利用したことはありませんでした。
不思議な銭湯ですね。待合室風のベンチの脇に、ランニング雑誌が置いてあり、自由に回覧できます。もちろん『ランナーズ』もあり。スポーツドリンクの無料配布イベントの告知や、ランニングクラブのメンボがあるかと思えば、ここよりほど近い「国立演芸場」のポスターも貼ってある。
入念なストレッチのあと、スタート! 一周目は「無理のない、楽々ペース」という感覚でした。ところが、31分24秒で一周してしまったよ。つまりキロ6分20秒か。なかなか速いではありませんか。2周目、今度は27分26秒。あらら、キロ6分より速いよ。
すると「次の一周では鬼になる」と宣言した某様いわく、「3周目は、もっと早く走るんだよ。さあ、行こう!」。どうしたって減速しづらい状況を設定されて、ひたすら走る、走る、走る。
心肺が苦しいぐらいで、あとは問題なし。ふと「倒れて死んでしまうのでは」という不安も起きるけれど、走りきってしまえば、爽快感と共に、打ち上げへと向かえるということは、経験則で、よくわかっている。あと、「意地」もありますね。ここで負けたくない。
小さなことだけど、ここで「もうダメ~」と足を止めるのと、それでも走り続けるのとでは、今後の人生が変わってくるような気がする。涙がぽろぽろ流れます。ここで苦しさに耐えれば、閾値は確実に広がる。前進あるのみ。
3周目は、26分57秒でゴール! コース・ペストの達成です。
この成果は大きい。だってゆうべはお酒を飲んでいるし、もろもろ、万全の準備をしてのトレーニングではない。それでも、ここまで、走れるんだ。じわじわ~っと、喜びがわいてきます。そして、鬼へと化してくださった某様に、あらためて感謝です。
さあ、お風呂に入りましょう。「バン・ドゥオーシュ」は、不思議な空間。ランナーと、地元のおばさまとの交歓の場。私が着物の衿の形をうまく作れず、苦労していたら、おばさまの一人が手伝ってくださいました。
「すごいねえ。マラソンしてきて、お召し替えして、これからご出勤? あ、でも、仕事に着ていく着物じゃないね」。はい、銀座には出られない、紬の着物でございます。さすが、お見通し。
アフターは、渋谷のイタリアン。サルディニア島の薫陶を受けた、シーフード主体のお料理。同行某様のおかげさまで、あれこれ、わがままを聞いていただける。
会話のテーマは、もちろん「マラソン」。来たる「かすみがうら」、私はキロ7分ペースで走ろうと思っていたのだけれど、某様によれば「それは謙虚すぎる」。なるほど。もうちょい、頑張ってみますか。
水だこや自家製ハム、サーディン、鱈のペースト(マカオで食べた、ポルトガル料理の鱈を思い出した)をちりばめた、前菜の盛り合わせ。ほどよいチーズ味と半熟卵にしびれたシーザー風サラダ、ホワイトアスパラガスとチーズのソテー。ウニとアサリのパスタ(ウニと言われなければわからない、わかってビックリの好相性)。メインに、牛かたまり肉と、羊のチーズと、ルッコラの一皿を。
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