あるときは、六十三歳の会社経営者の言葉の裏側にあるものに想いを巡らせ、あるときは、十七歳の女子高校生が、母へと抱いている葛藤の正体を紐解く。そうした作業に必要なのは、ひとつの物事に、複数の視点から、接するトレーニングだと思います。
今日の私は、「蕎麦打ち職人の下働き」「落語家の弟子」「講談師のマラソン仲間」「応援団からエールを送られる作家」「出会った瞬間に"姉妹"となった某嬢の姉」「日本舞踊家の友だち」などなど、実に不安定です。
落語の師匠の羽織をたたみ、皿洗いをしているかと思えば、師匠や先生方たち、お歴々のテーブルに、当然のように連なって、大きな顔をしている。
本日の居場所は、南魚沼市・一村尾「梅桜亭」。移転をした柿落とし(念のために言い添えると、『こけらおとし』と読みます)の寄席です。
柿落としだから、いろんなイベントがあります。樽酒の鏡開き(八海山だ!) 引っ越し蕎麦だ! 各方面から到来のお酒だ!
落語家「ゑのり未楽」は、前座修業中ですから、このような華やかな場に、自分の名前を出すことはできません。すみっこに控えているのですが、作家・衿野未矢なら大丈夫。というわけで、私も、お祝いのお酒を、持参させていただきました。鮑はないが、熨斗つきで。
さあ、寄席の始まりです。
柿落としですから、そうそうたる顔ぶれです。
日本舞踊の若柳雅康師匠は、おめでたい演目「三番叟」を。
落語の蝶花楼馬楽師匠は、祝い事にまつわる噺「鮑熨斗」を。
浅草・駒形どぜう六代目は、引っ越し蕎麦の吉例を踏襲して「手打ち蕎麦の実演」を。
公式行事は、粛々と進み。
新・梅桜亭に、みんなが、そろそろと、なじんでいく。
私も、だんだん、居場所を見つけていく。
大盛会の柿落としに、心より、お祝い申し上げます。
さてさて、そろそろ、私にとっては、これもメイン。魚&蛍です。
この魚たちについては、多くは語るまい。
幸せでたまらなかったこと、美味だったこと。
某A市職員様が釣ってくださり、そして某B市職員様が、協同して焼いてくださったこと。
感謝、感謝、感謝。
その後、師匠から「そろそろ、作家・衿野未矢に戻っていいよ」と、お許しをいただいた私は、楽しくはじけて。
魚沼&南魚沼の、"血のつながらない親戚みたいな"仲間たちと、蛍狩に。
私はこれまでの人生で目にした蛍は、累計7匹ぐらい。
本日は、盛りを過ぎたというものの、あちらにピカリ、こちらにピカリ。
蛍の自己ベストを堂々の達成です。
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